私は、
就職困難者を対象とした再就職支援の仕事も
しています。
いわゆる、
「引きこもり」
「ニート」
「生活保護」 などの方々就労支援です。
通常のカウンセリングと比べると
また異なる部分があり、
就職を支援するという目的からも
正直
自分のこのやり方で本当にいいのだろうか?と
疑問に感じておりました。
特に
自ら費用と、時間を捻出して カウンセリングにお見えになるクライアントさんとは
全く違う、
「強制面接」 「義務」 でのカウンセリングは
モチベーションのない(低いではない、全くない)ような
クライアントさんを相手にすると
自分の無力さや 非力さ
カウンセリングの意味さえ 分からなくなったことも多々ありました。
そんな中で
ケースワーカー泣かせ
支援員泣かせの
ツワモノと出会い カウンセリングを実施しました。
全く動かない
ハローワークも行かない
履歴書も何年も書いたことがない
ましてや面接の応募もしたことがない
社会から遠ざかって8年の方と
カウンセリングをさせていただきました。
彼とは
何度も何度も対決をしました。
全く動かない彼。
動かそうとする私(もうこの段階でカウンセリングではなくなっている)
生きる意味
働くことの意味を
とことん話し合った時間でした。
彼とはずっと平行線で
契約期間が訪れ
カウンセリングを終了をしました。
私とのカウンセリングを終了した数日後
なんと彼は
8年ぶりに
「応募」をしたと支援員さんから聞きました。
あの彼が!?
ホントに!?
どうして!?
支援員さんとともに 涙を流して(私が) 驚きあいました。
彼の中に何が起こったのでしょう。
知る由もありません。
しかし
あの数か月は無意味ではなかった…。
これこそ、本当に
「意欲喚起」ですね・・・と。
ヒトの意欲を喚起すること
簡単ではありません。
でも
今 思うことは
心の底から
自分のことを肯定してもらい、
聴いてもらう体験をすることは
ヒトを変容させることが可能なんだと
改めて思います。
数日前
スーパービジョンで
そのような人たちは、今まで心の声を聴いてもらった体験が乏しい
だからこそ、
その人たちの心を聴くこと
それは
結果的に彼らにとってかけがえのない体験となるでしょう・・・・
こんなふうに言われたことを
改めて
感じることができた金曜日でした。