その日は
教育分析の日だった。
大学の先生に
カウンセリングに関してや
私自身についての精神分析を受けている
スーパービジョンとも言うけど
その
日だった。
ある
クライアントの件で検討をし始める。
リストカット
OD
うつ病診断
引きこもり
今の彼女の状態は
表面的には明るく元気そうに見えるが
私には到底そうは見えなかった
やはり・・・
想った通りである
彼女は
この後、最悪のリスクマネジメントを覚悟したうえで
関わるか
精神科へリファーするか
どちらにしても
心療内科でカウンセリングを受けられるレベルではないとの判断が下る。
彼女は
見込みは少ないだろう・・・・・
最悪のシナリオを待つだけだと
それに沿って
想定しておくことが必要なのだと・・・
最後の審判のような言葉だった
受け入れられなかった
涙があふれてきた
そんなことを言う先生が
鬼のように思えた。
なんて冷たい
歪んだ人格なんだろうと
非難したくなった。
私には何もできない
そんなことは分かっている。
カウンセラーはいつでもそうなのだ
何かをしてあげようなんて想ったら
崩れていく・・・
わかっている。そんなこと
でも
それでも
何か出来ることはないだろうかと
必死である。
何とも言えない、虚しさ
無力に感じた
目の前の
私を頼ってきてくれている彼女に
私は何も出来ないのだろうか
カウンセリングをする意味ってなんだろう
なんのために
私は
いるんだろう
無意味じゃないのか・・・とさえ思えて
あふれる涙を
抑えることが出来なかった
こんな風に
涙を流す私は
傲慢なのかもしれない
だって
人は
最後には
最後の最後は
その人にしか
その傷を癒すことしかできないのだから
それでも・・・・と
それでも・・・・と
必死にもがく
非力なカウンセラーが
ここにいる
私できることはなんだろう